人の手で紡がれた糸は、普通の糸とどう違うの?「手紡ぎ糸」という言葉を初めて聞く人はそんな風に思うのではないでしょうか。
機械でつくる糸と手紡ぎの糸はやはり違いがあります。私たちの生活に身近なのはもちろん機械でつくる糸。均等に綺麗に、そして効率よくできます。
ただ、規則正しく綺麗なものもいいですが、不規則で個性のあるものもいいと思いませんか^^
今日はノマドプランが考える手紡ぎの魅力を書いていきたいと思います。
空気を抱く柔らかな糸に
人の手で紡がれた糸は、均等にはできません。ですがそれは、手加減で好きなように微調整できるということでもあります。
実際に編んでみるとわかるのですが、手紡ぎの糸は繊維と繊維の間にたくさんの空気を抱いています。そのおかげで保温性がありながらも表情豊かで軽いニットに仕上がります。ふんわりとあたたかい空気が、糸とともに体を包んでくれるのです。
肌触り、機能性抜群のメリノウール
メインで使う素材はメリノウール。羊のメリノ種のことで、ウールの中でも最高級のものと言われています。毛質が繊細で、肌触りがよく保温効果や通気性などの機能性もあるため、登山家が愛用していたりするそう。スーツなどにも使われています。
色が白いので染色にも向いています。ノマドプランも草木染めで自然の色に染めます。
双糸にする。星と星を繋ぐ。
毛糸は双糸。よりの甘い太い糸に、よりの強い細い糸を合わせます。
そうするとふわふわの綿のような糸でも切れることはなく、よりの強いものはツヤがあるので二つのコントラストも美しくなります。
作業中はどちらかというと、よりの甘い糸に神経を使います。毛が同じ方向に揃うと毛と毛の間隔が縮まるのと、絡みが少なくなって切れやすい為、ランダムにいろんな方向へ向かうように左手で調整しながら紡いでいかなければうまくいきません。
ですがここが何と言っても楽しい^^
綿の中の宇宙を覗き込んでいるようで、毛と毛の先が手を伸ばしてドッキングする様子は、星座の星と星を繋ぐような感じで見ていてワクワクするのです。
手編みニットのある暮らし
こうして出来上がったノマドプランの手紡ぎ糸たち。個性があるからこそ、編む前にイメージが膨らみます。糸を選ぶワクワクも、楽しみの一つですよね。
選んだ糸を丁寧に編み上げて、世界に一つだけのオリジナルニットを作ってみてはいかがでしょうか。きっとこだわりの詰まった大切な一着になるはずです.。.:*・゜☆
名古屋在住。普段は企業デザイナー。グラフィック、web、写真、動画、広報、ディスプレイなんでもします。カメラとパソコンを担いでどこへでも行きます。