「欲しいものが全然売られていないから、もう作っちゃえって思ったのよ。」
母が楽しそうに話す。
よくもここまで、、と思うほど1つ1つ手作業で作られたノートは、確かに書き心地がいいし、使い込んでもページがはずれたりせずしっかりしていて、私も毎日持ち歩いている。
昔はもっとたくさん作ってたけど、置いてくれるカフェへの納品がこまめに出来なくなってしまい、最近は作る量も減ったらしい。自分で作って、管理して、売るのは大変な工数だ。
娘の私は、ちょうど母がノートを本腰で作っている頃に新卒で入った会社を辞めて、フリーターをしながらウェブデザインの勉強をしていた。
だから「もっとちゃんと知識と技術がついたら母のサイトを作ろう。」なんてふんわり考えていた。
でも、先延ばしにした計画が実行されることはなく、あっという間に5年近く経過してしまったのだ。
なぜ今になって計画が再開されたのか
いろいろな理由が重なっているのだけれども、1番の理由は、自分が今後なんとなくやりたいと思っていることと母のやっていることを昔よりも明確にリンクさせることができたから。
どうすれば今後やりたい事をカタチにしていけるんだろう..と悶々と考えていたらふと昔の計画を思い出したのだ。
昔は「もっと出来るようになってから」とか思ってたけど、結局やらない為の言い訳だったよな〜とか。今ならやり方なんていくらでもあると思えるな〜とか考えてたら「これは今やるべきなのでは.....」と思えてきて、いてもたってもいられなくなった。
よし!30歳を目前にもう1度やるぞ。と決め。名古屋から実家のある沖縄に飛んだのが今年の2月。
「今はあんまり作ってないよ」という母にその想いを話し、晴れてノート作りが再開。
「母が作り、娘が届ける。」ことになったのでした。
この先どんな人の手元に届くのか
ワクワクとドキドキと不安を感じながら、緩やかに進んでいきます。
名古屋在住。普段は企業デザイナー。グラフィック、web、写真、動画、広報、ディスプレイなんでもします。カメラとパソコンを担いでどこへでも行きます。